2019年11月2日土曜日

11月号

 4年に1度開催されるラグビーのワールドカップが盛り上がりました。TV観戦を楽しみにした人も多かったのではないかと思います。日本チームが予選リーグで、格上のアイルランドやスコットランドに勝利したことで、関心が高まり、ラグビーの niwaka fan も増えたとか。ところで、皆さんは、ラグビーの起源を知っていますか、ある説ですが、1823年、イギリスのパブリックスクール( publicと言ってもイギリスでは私立の名門中高一貫校 )でサッカーの試合中、ある選手がボールを抱えたまま相手のゴール目指して走り出したことにあるようです。従ってボールは最初は球形で、それから現在のような楕円球に。その学校がイングランドのラグビーという町にあった Rugby School の名を取ってラグビーに。私は昔、日本にはないイギリス発祥のクリケットというスポーツにとても興味があり、それを実際に観て研究しようとイギリスのある学校(comprehensive school )を訪問したことがありましたが、その際、芝生の運動場でラグビーの練習を終えた中学生の一団に出会いました。なぜあんな激しいスポーツを幼い頃からやるのか当時疑問でした。ラグビーは危険なプレイも多いので、怪我を防止しながら、試合が円滑に運ぶようレフリー(審判)の存在が非常に重要になってくる。従って、レフリーから反則の指示を受けたら、黙って逆らわず素直に従うのみで、たとえ不服を感じても自分を律して感情を抑え、再び試合に集中する品位が必要とされる。ラグビーはルールやレフリーを尊重する精神を両チームが共有しなければゲームにならない。こうしたことから、ラグビーは肉体と精神を鍛える理想的な手段としてイギリスの教育に早くから取り入れられたと後で知りました。それで、ラグビーが紳士のスポーツと言われる理由も分かりました。
 さて、本校アーチェリー部が10月に茨城県で開催された国体で、少年女子団体優勝、個人で舟見さんが準優勝という快挙を成し遂げてくれました。舟見さんはインタビューに答えて「前半は最大限の力を出すことができたが、後半は集中力が少し途切れてしまった。入賞できると思ってなかったので、2位は想像以上」と。また、翌日の新聞に「悲願の初V 喜び爆発 10年以上の育成・強化結実」の見出しが躍り、東雲学園はもちろんのことOGや関係者たちは歓喜に満ちたに違いありません。私も顧問の山川先生からの優勝の携帯音に胸躍らせました。
 スポーツであれ、文化・芸術の部活動であれ、大切なことは勝つことではなく、挑戦し続けること。勝つという結果が重要ではなく、勝ちたいと思うこと、そしてそのために努力することが重要であると私は思います。目標を持って仲間と精進すれば、たとえ負けても悔いは残らない。One Teamをスローガンに、懸命に頑張った日本チームの選手たち、そしてアーチェリー部を始め、名門東雲の看板を背に日夜練習に励んでいる皆さんに改めて拍手を送ります。
Go for it ! Shinonome !