2020年9月7日月曜日

9月号

 40度に迫る危険な暑さにもようやく陰りが見え始めました。皆さん、体調管理は大丈夫でしょうか。先日の体育祭は大変お疲れ様でした。連日の猛暑の中、熱中症予防やコロナ感染対策をしながらの応援や競技練習等よく頑張りました。また、前日のテント張りの様子を見ていますと、皆さんがそれぞれよく動き短時間で完成させたことにも驚きました。東雲はなんでも自分たちで考えて行っている、そこに女子校のよさがあると改めて思いました。当日は台風9号の通過で開催できるかどうか気を揉みましたが、幸いなことに予定通り実施することができました。コロナ対策のため生徒用テントを増やし、観覧者を高校三年生の保護者に限定したり、またプログラム自体を縮小して実施しました。体育祭は、本年度のスローガン「青春ストリー『女子たちの戦(いくさ)の巻』」にふさわしい熱戦の連続で、観る者にさわやかな感動を与え、すばらしいものになりました。特に、各団のパネルは例年より、構図や色彩共に完成度が高く、皆の注目を集めました。体育祭に向けて、自分たちが限界まで頑張ったことや感動したことをこれからの学校生活に生かしてもらいたいものです。私は、体育祭を観て、東雲生の「素晴らしさ」や「底力」をまた一つ見つけたような感じがしました。
 さて、コロナの感染が止まらないようです。全国的に見ますと連日何百人もの感染者が出ています。これからも、三密を避け、移らない、移さないなどの予防策を継続しなければなりません。ただ、どんなに予防していても今では誰でもコロナに感染してしまう状況だと思います。そんな中で皆さんの身近にいる人、例えばクラスの仲間が感染してしまったらどうでしょう。その人は、きちんとコロナ対策をしているのに感染した、言わば被害者です。皆でその人をいたわり、温かい思いやりを持って接することが大切です。ところが感染者に対して誹謗、中傷し、糾弾するような事例が全国的に頻発しています。県内でもありました。大変悲しい残念なことです。どうぞ皆さん、自分が感染者になったときのことを想像して、自分にしてほしくないようなことは絶対にしない、してもらったらいいようなことがあればそれをする。それが人間として大切なことです。コロナ禍は私たちの人間性を験(ため)しているようにも思えます。東雲生なら正しい判断をし、正しい行動が取れるものと信じています。
 秋はもうそこに来ていますね。勉強に、スポーツに、そして芸術においても一番能率の上がる季節の到来です。皆さん一人ひとりが自分の目標に向かってこの2学期を充実させてください。
Autumn is the best season for everything.  Let's get started!

2020年8月4日火曜日

8月号

 コロナの影響で、休校あり、午前中のみの授業あり、オンライン授業ありとなかなか先の見えない波瀾万丈の1学期でしたが、なんとか無事終えることができました。皆さんは、例年とは異なる、やや不自由な学校生活の中、よく頑張りました。部活動の方も、個人練習から始めて、現在は通常の練習に戻り、アーチェリー部は高校選手権愛媛大会の代替試合で好記録を出し、優勝、2位、3位を独占する結果でした。中学バレーボール部も先週開かれた市総体の代替試合(交流大会)で見事総合優勝しました。また愛媛県総合文化祭のリーフレット原画で美術部の2名が優秀賞に選ばれました。インターハイや国体は中止になりましたが、どの部にも次の大会を目指してこの夏、コロナ対策、熱中症予防をしながら頑張ってもらいたいものです。
 コロナウイルスのパンデミックはかつてないタイプの重大な事態であり、ちょっと前までは想像もつかなかったほど私たちの暮らしを変えてきています。私は、皆さんに機会あるごとに、「Never waste the Crisis. コロナの危機を無駄にするな」と言ってきました。私自身も長い人生の中での初めての経験で、いろいろと考えを巡らせています。治療薬やワクチンの登場までは with コロナの生活になるという事実は事実として、どうすれば充実した生活にすることができるのか。ノーベル賞を受賞したIPS細胞の研究者山中伸弥教授は、コロナとの戦いは「長いマラソン」と同じでコロナと共に走り続けなければならないと言っています。またある学者は、ウイルスは生命体ではない。勝手に増えることもなければ、人間を狙って攻撃しているわけでもない。人が接触によって広げているだけである。だからソーシャルデイスタンス(社会的距離)を取る必要があると。感染拡大防止と社会経済活動回復の両立を進める日本社会の動きの中で、この夏、これまで以上に人が往来すると予想されます。既に首都圏を中心に全国で感染が拡大しています。その中で、皆さんには、想像力を生かして、東雲生らしい正しい行動をとってほしいものです。
 「覚悟の夏だ」という人もいます。コロナ対策や熱中症予防を万全にして、全員元気でこの夏休みを有意義に過ごしてください。
Stay resilient this summer !

2020年7月3日金曜日

7月号

 7月になりました。例年なら今頃は、期末考査も終わってほっと一息ついているところですが、今年はコロナの影響で、来週から期末考査になります。1学期は休校も続き、その間、課題学習や、教科によってはオンライン学習もありました。どのくらい学習が定着しているか、授業で学んだことがどのくらい理解できているかを測る試験です。東雲で初めての考査の人もいると思います。十分試験勉強をして臨んでください。
 毎年、夏に繰り広げられる甲子園大会をはじめとする体育部、文化部等の様々な大会や行事が自粛や中止になっているのは大変残念ですが、代替試合やコンクールなども計画されているようです。9月になると東雲生が熱くなる体育祭や文化祭クローバーデーがあります。本県においてコロナの状況が今と変わらず収束に向かうことを願い、感染防止を第一に考え、いろいろなアイデアを出し合いながら準備を進めていただいたらと思います。その行事の企画・運営を行う生徒会の新役員も決まりました。先日、生徒総会が開催され、私も見学させてもらいました。東雲でのスクールライフを、快適に、楽しく、有意義なものにするためのアイデアを事前に調査し、その中から5つの要望が総会に提出されました。学校の主役はなんと言っても皆さん生徒一人ひとりです。皆さんのために学校ではいろいろなルールが決められていますが、社会や時代の変化の中で、よりよいものにする必要があります。そのためにも、皆さんが考えていることを発表して欲しいのです。それはHR活動や授業中でも同じです。ジレット校長先生の時代に、皆さんの大先輩は、考査における「無監督試験」の実施を生徒総会で提案し、それを職員会で取り上げて欲しいと願い出たようです。そして学校は生徒の要望に応えたと記録にあります。その後どうなったと思いますか、本校所蔵の「東雲学園百年誌」で調べてみてください。
 さて、水害が心配な季節が巡ってきました。今年度はコロナの対応でこれまでとは違う生活の中で、例えばいつもマスクをすることや三密回避など、感染防止には気をつけていると思いますが、果たして防災についてはどうでしょうか。起こったらどこに避難しようとか、自分の家の近くの避難場所を確認したりしていますか?そのために便利なものがハザードマップです。ハザードマップにより、自分が住んでいる地域にどんな災害のリスクがあるかを知ることができます。一度必ず確認をしてみてください。
Feel free to give your opinion, please.

2020年6月2日火曜日

6月号

 先週、待ちに待った完全開校の日を迎えました。登校中、歩いている私に自転車通学の生徒が追い越しながらあいさつをしてくれる。正門前で、バレーボール部がロープウェイ街をきれいにしようと路面の草抜きをしている。礼拝のオルガンの音、そして教室から元気な生徒の声が聞こえてくる。そんないつもの日常が戻って来ました。これまでと異なるのは、マスクを着けた皆さんと先生の姿です。授業中、先生の声はよく聞き取れていますか。連日気温が上昇し、初夏を感じる天候の中で、長時間のマスク着用は大丈夫だろうかと心配になっています。熱中症対策が必要なこの時期、水分補給を十分にし、体調管理を万全にしてください。
 コロナ禍に関連するある新聞記事に目が止まりました。かの万有引力の発見は、自粛生活の中から生まれたものだと。17世紀、若き日のニュートンは英国でペストが大流行していたとき感染防止のためロンドンを離れ郷里の村に避難し、そこでの生活の中で、あの引力や微積分など偉大な発見をしたのだと。このことは非常時だからこそ生まれるものがあるということを教えてくれています。皆さんも、これまでにない経験から何か新しいことに気づいたのではないですか。学校通信「しののめ」第2号で、生徒会長の長野琴未さんは、休校中の生活に触れ、「学校は教科の勉強だけをする場ではなく、友だちと話したり行動を共にする中で社会性や行動力など多様な力を培うことができる。ふだんのいつもどおりの日々がどれだけすばらしく大切なものであるかを改めて感じている。」と述べ、さらにメディアの情報が本当に正しいかどうかを鵜呑みにせずに自分自身でしっかり判断して行動すべきである、と結んでいます。
 私は東雲を「コロナに強い学校」にしたいと思っています。そこでは、生徒が予防策を継続する中で、この制約のある時期をけっして無駄にしない学校生活を送っている。そして、家庭においては、外に出るより自分と向き合う時間を大切にしている。そんな中で、生徒として、いや人間としてどうあるべきかを考えている。そんな東雲生であって欲しいものです。
Broaden your horizon at the age of Corona.

2020年5月11日月曜日

5月号

 長い休校期間でありました。中学1年生は入学式の翌日から、2,3年生はその日から、高校生も2日足らず登校した後、休校に入りました。それは、皆さんの命と安全を守るためであり、感染が終息することを願ってのものでした。あれから1か月余り経ちますが、コロナウイルスは衰えるどころか、世界中でまだ毎日感染者が出ています。しかし、幸いなことに本県では何とか感染が抑えられているという状況から、感染防止の取り組みを徹底しながら、段階的に学校を再開することになりました。
 休校の間、皆さんのことが大変心配でした。元気で課題を頑張っているだろうか。運動不足解消のために身体を動かしているだろうか。入学したばかりの1年生はどういう思いで過ごしているだろうか。高3生は進路のことで悩んでいないだろうかなど。ステイホーム連休中、私もずっと家にいて、皆さんの外出できないことへの退屈な思いやストレスを実感することができました。休校中、先生方も家庭学習の一環として、オンライン学習を始めるため、互いに研修しながら、今ある設備を工夫してなんとか準備を進めて来ました。パソコンやタブレット、スマホを使った学習は、コロナ休校に関係なく充実させて行かなけれならないものと考えています。
 家庭学習期間の生活は、皆さんにとってプラスになることもあったと思います。それは、自分自身と向き合う時間が多くなり、自分の言動を反省してみることができる。他人への思いやりの気持ちを育むことができるということです。皆さんはエッセンシャル・ワーカーという言葉を知っていますか。医療、介護、交通、物流、小売店、ゴミ処理など私たちが社会生活を維持するために、感染の危険と隣り合わせの中で毎日仕事をしている人たちです。この人たちの日常を想像し、感謝する気持ちを持って欲しいのです。また、これからは新しい生活様式が大切です。それはこれまでの価値観を変えなければならないことかもしれません。感染防止行動を取りながら、コロナと共に生きる日常。今に注目し、目の前のやらなければならないことを淡々とこなして行く、そういう態度で毎日を精一杯生きることだと思います。我慢しなければならないことも沢山ありますが、25日からの学校完全再開に向けて共に頑張りましょう!
Never Waste the Crisis. 「この危機を無駄にするな」

2020年4月14日火曜日

4月号

 道後平野を見渡しますと自然界は暦をくるわせることなく春を迎えております。校庭の桜も、世の中のコロナ騒動を何も知らないような顔をして咲き誇っています。今年の春ほど重苦しい気分で桜を眺めたことはありません。そんな中ではありましたが、4月9日には感染予防を万全にして、讃美歌や校歌を止め、規模を縮小して中学、高校生合わせて140名の新入生を迎えて入学式を行うことができました。新入生と保護者、教職員のみ参加ではありましたが、さすがに創立134年の伝統校に相応しい落ち着いた素晴らしい感動的な式になりました。特に中学・高校生の新入生代表の宣誓が大変力強く、感動いたしました。残念ながら在校生の皆さんの参列は叶いませんでしたが、新入生には自分自身の入学当時の頃を思い出し、親切に、温かい気持ちで歓迎して欲しいと思います。そして、先輩として尊敬されるような手本になり、後輩たちに、東雲のよき伝統・品格・豊かな校風をしっかりと伝えてください。よろしくお願いします。
 先日、始業式でも触れましたが、松山からイタリア中部の大学に留学している山本加奈子さんの現地報告の新聞記事です。「住んでいるペルージャという小さな街にコロナウイルスの感染者が増えるにつれて生活が一変した。街ではほぼ人を見かけなくなった。学校は全土で休校になり、授業はオンラインとなった。感染しないようにと注意を払っているが、見えない敵との無期限の戦いは精神的に疲れる。」と。これは20日前の記事ですが、現在イタリアは感染者数がピークに達し、外出禁止令も出ています。彼女だけでなく世界中でこのような思いで過ごしている学生、生徒は多いと思います。皆さんも不安はあろうと思いますが、希望を持って、ここは耐えなければなりません。確かな情報に基づいて正しく行動することが、社会に果たす役割なのです。今私たちは歴史上の大転換点に立っており、戦争を知らない私たちにとって成熟した社会を築くための最大の試練かもしれません。お互いに、頑張りましょう。
 コロナ感染が1日も早く終息すること、そして皆さん一人一人が昨年にも増してさらに輝き、今年度も東雲に大輪の花が咲くことを心から祈念しています。

2020年3月6日金曜日

3月号

 三寒四温に包まれて、どこからともなく別れの序奏を聞くような思いで過ごす時期となりました。例年と違うのは、マスコミで毎日のように報道されています、コロナウイルス「COVID-19」感染への心配です。この新型肺炎はパンデミックの様相を呈しており、またそれに関しての不確かな情報の拡散インフォデミックも起こっております。今やいつどこででも起こりうる事態となり、身の回りに起こらないかと大変憂慮しているところです。一日も早い終息を願うばかりです。私たちも確かな情報をもとに、人混みを避けるとか手洗いやマスクの着用等あらゆる対策を取りましょう。
 さて、皆さんは、今自宅において出された課題を一生懸命やっている頃かなと思います。3月1日にはコロナウイルスの影響で中止を余儀なくされた学校もあるようですが、本校は縮小はしましたが無事、卒業式を行うことができました。式辞で私が話したのは、以下の通りです。卒業生を待ち受けている社会は、残念ながら大変厳しい状況にある。今直面している難題は、大きく言うと三つある。それは、核戦争を含む世界的な戦争、地球温暖化などの環境破壊、そしてAIなどの技術革新。これらのことが、社会に閉塞感をもたらし、日本の未来図を描くことをきわめて困難にしている。しかし、こういう状況の中にいるからこそ、生涯学び続けることで困難な状況を克服し、自ら立ち上がって欲しい。また、女性であるということだけで、頑張っても報われない男性優位の誤ったジェンダー意識と遭遇することがあるかもしれない。しかしその時こそ、「高遠なる理想」「敬虔なる信仰」「真摯なる努力」「清純なる愛情」「私心なき奉仕」の校訓の下、女子校で培った心のしなやかさや共感力を土台にして、勇気を持って立ち向かって欲しい。そして、そのことが必ずや日本を変える原動力にもなるということ。式辞の終わりに、ジョンレノンのimagneの歌詞の一節を朗読しました。それは、グローバル化の進展する時代を生きるものにとって、そのコミュニケーションツールとして英語の力を伸ばすことももちろん大切だが、それと同時に重要なのはimagine、想像してみるということ。自分の目の前に見えないものや実際には経験できないことを想像する力を持つこと。見知らぬ誰かの喜びや感動、悲しみや苦しみを想像して共感し、行動を起こして欲しい。本を読んだり、芸術を味わったりすることでイマジネーションを豊かにすることができれば、皆さんの世界は物理的にも心理的にも大きく広がるはずである。以上でしたが、皆さんはこのメッセージをどう受け取りましたか?また、ご意見をお聞かせください。
Imagine all the people
Living for today...
 今年度の「校長室だより」は終わりです。1年間お読みいただきありがとうございました。