2019年12月4日水曜日

12月号

 今年の夏は長く10月になっても汗ばむような日がありましたが、ようやく11月になり爽やかな秋の訪れを感じるなと思っていたら、それも束の間、朝夕の冷えこみには冬の訪れを感じます。この急激な温度差に身体がついて行かず不覚にも風邪を引いてしまいました。県内にもインフルエンザ流行の兆しが見えます。高校3年生にとってはいよいよ受験シーズンですね。くれぐれも体調管理に気を付けてください。
 さて、毎年秋にはノーベル賞の受賞者が発表されます。日本人として、今年はリチウム電池を発明した旭化成名誉フェローの吉野彰さんがノーベル化学賞を受賞しました。リチウム電池といえばスマートフォンやパソコン等にも使われるなど日常生活には欠かせないものになっています。AI時代の到来で、このリチウム電池の重要さは計り知れないでしょう。私が特に感動したのは受賞後の記者会見で、吉野さんが奥様に「苦しい時に迷惑を掛けた。一緒に喜んで欲しい。」と感謝の言葉を口にしたことです。奥様もそれに答えて「最高のプレゼントをありがとうございます。」と笑顔で応じていました。テレビの画面から見る吉野さんの表情からは、開発プロジェクトに失敗し、数々の苦しみを経て偉大な成果に到達した人とは思えないような柔和な微笑みでした。明るく飾らない人柄から何とも言えない温もりと親しみを感じました。 人の言動から同じ様な感動を覚えたことがもう一つあります。それはあのテニスプレーヤーの大坂なおみさんが全米大会の決勝で、女子テニス界におけるラスボス的存在であるセリーナ・ウイリアムズに勝利した後のセレモニーの時です。セリーナの支持者からのブーイングの中で「みんなが応援しているのに、こんな結果になってごめんなさい」と涙ながらに語ったシーンです。突然会場が静まりましたが、それは彼女の驕ることのない純粋さに驚いたからだと思います。「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」、これは私の座右の銘です。年齢に関係なく、人として彼らのように成熟したいものです。
 秋は収穫のシーズンでもあります。My Garden でも春に種を巻いた野菜が成長し、サツマイモ、レタス、エゴマ、落花生などを収穫をしました。また、これからタマネギなど新たな苗を植えます。皆さんも、4月にスタートさせた学習や部活動等の成果がそれぞれこの時期に実り始めて来ます。学期末試験はできましたか。今学期のいろいろな取り組みにおいて成果は出せましたか。いよいよ令和元年もあと少しですね。今こそ2学期の生活を振り返り、新たな目標を立て、それに向かって有意義な年末・年始にしましょう!
Merry Christmas and all the best in the New Year!