2020年6月2日火曜日

6月号

 先週、待ちに待った完全開校の日を迎えました。登校中、歩いている私に自転車通学の生徒が追い越しながらあいさつをしてくれる。正門前で、バレーボール部がロープウェイ街をきれいにしようと路面の草抜きをしている。礼拝のオルガンの音、そして教室から元気な生徒の声が聞こえてくる。そんないつもの日常が戻って来ました。これまでと異なるのは、マスクを着けた皆さんと先生の姿です。授業中、先生の声はよく聞き取れていますか。連日気温が上昇し、初夏を感じる天候の中で、長時間のマスク着用は大丈夫だろうかと心配になっています。熱中症対策が必要なこの時期、水分補給を十分にし、体調管理を万全にしてください。
 コロナ禍に関連するある新聞記事に目が止まりました。かの万有引力の発見は、自粛生活の中から生まれたものだと。17世紀、若き日のニュートンは英国でペストが大流行していたとき感染防止のためロンドンを離れ郷里の村に避難し、そこでの生活の中で、あの引力や微積分など偉大な発見をしたのだと。このことは非常時だからこそ生まれるものがあるということを教えてくれています。皆さんも、これまでにない経験から何か新しいことに気づいたのではないですか。学校通信「しののめ」第2号で、生徒会長の長野琴未さんは、休校中の生活に触れ、「学校は教科の勉強だけをする場ではなく、友だちと話したり行動を共にする中で社会性や行動力など多様な力を培うことができる。ふだんのいつもどおりの日々がどれだけすばらしく大切なものであるかを改めて感じている。」と述べ、さらにメディアの情報が本当に正しいかどうかを鵜呑みにせずに自分自身でしっかり判断して行動すべきである、と結んでいます。
 私は東雲を「コロナに強い学校」にしたいと思っています。そこでは、生徒が予防策を継続する中で、この制約のある時期をけっして無駄にしない学校生活を送っている。そして、家庭においては、外に出るより自分と向き合う時間を大切にしている。そんな中で、生徒として、いや人間としてどうあるべきかを考えている。そんな東雲生であって欲しいものです。
Broaden your horizon at the age of Corona.