2021年6月1日火曜日

6月号

 先月15日、四国地方が梅雨入りしました。これは1951年の統計開始以来最も早い梅雨入りだそうです。“It never rains but it pours.”(降ればどしゃぶり)という英文が思い浮かぶくらい、近年大雨の日が繰り返しやってきます。専門家は、地球温暖化に伴う海水温度の上昇が雨量の増大につながっていると分析し、気候変動時代に入り、今後とも豪雨災害のリスクは高くなるので、毎回十分な警戒が必要だと言っています。皆さんもハザードマップで近隣の安全な場所を確認し、有事の際には速やかに行動ができるようにしてください。また、初夏を感じる天候の中で、長時間のマスク着用は熱中症の危険が増すと言われています。校内でも予防策を取っていますが、水分補給を十分行い、体調管理を万全にしてください。

 さて、朝、中学生の教室を覗いてみますと、ほぼ全員が席に着き静かに読書をしています。中学部によると、この取り組みを始めた頃はうまく行かなかったが、徐々に生徒たちが前向きになり、今年度には定着が見えるようになったとのこと。始業前に心を落ち着かせるには実によい取り組みだと思います。また、昼休み後の清掃の時間に校舎を一回りしますと、皆が一生懸命やっている様子に心打たれます。自分の使う教室やトイレをきれいにすることは人間として当たり前のことですね。もし、自分は十分にやれてないと思う人がいたら次回から頑張ってください。

 先日、生徒会役員選挙の立候補者と応援者の演説会に参加しました。それぞれが、どうすれば生徒会活動をよりよいものにできるか、学校生活をより楽しく充実したものにするにはどうすればよいかについて自分自身の言葉で堂々と述べていました。私はその姿に感動し、また一つ東雲生のすばらしさを発見したような思いになりました。

 今週末から県総体や市総体が始まりますね。コロナ禍での大会ですが、皆さんそれぞれの青春の一ページとして思い出に残る大会にしてください。参加生徒の東雲生らしい、さわやかな、はつらつとした「好プレー」や「限りない躍進」を心から念願しています。

Shinonome will surely make it!


2021年5月6日木曜日

5月号

 ゴールデンウイークは有意義に過ごせましたか。どこかへ旅行でもしたくなるような気分にもなりましたが、コロナウイルス感染症まん延防止のため、外出もできない我慢の日々だったと想像します。私も自宅裏の畑で、タマネギとソラ豆の収穫作業、そして新たにキュウリ、ナス、トマトなどの夏野菜のために土づくりをして、それらの苗を植えました。早いもので、新学期が始まってもうひと月がたとうとしていますね。新たな環境にも慣れましたか。中間考査ももうすぐですね、連休モードを切り替え、学校生活のリズムを取り戻して頑張ってください。 
 先月、コロナ禍のいやなムードを一瞬忘れさせてくれるような出来事がありました。 一つは愛媛出身の松山英樹選手がマスターズ・トーナメントで優勝し、日本人男子で初のメジャー制覇を成し遂げたことです。彼はこれまで数々の失敗や負けを経験し、壁にぶつかり、自分の弱点や短所を克服しようと頑張ったようです。「自分はまだまだだ」と思うことで人間的にも大きく成長したと思います。大会中は最後まで緊張したと語っていましたが、夢や目標を大きく掲げ、それに向けてさまざまな困難をはねのけて頑張った末につかんだ勝利です。彼の偉業は、部活動をやっている生徒はもちろん、それぞれの夢や目標をもって頑張っている者に、勇気とエールを与えてくれました。 
 それからもう一つは、オリンピックの聖火リレー到着式のイベントに参加予定であった吹奏楽部のことです。昨年はコロナで中止、今年こそはと練習してきたのですが、県内特に松山での感染者が急増したため直前で中止となりました。しかし、聖火リレーのスポンサー企業から当日の演奏で着用予定であったTシャツを寄贈してくれることになったのです。当日、体育館前で、夕日を背に受け、吹奏楽部全員がTシャツに身を包み満面に笑みをたたえながらパレード用特別車両に上りました。シャツの赤色と車両に書かれてある東京五輪の文字が一層鮮やかに見えました。その企業の代表者から、生徒の応対のすばらしさや礼儀正しさを誉めていただき、この企画を思いついて本当に良かったと言ってくれました。実はその代表者が、私の若い頃の教え子であるということもわかり、このイベントは私にとっても思い出深いものとなりました。 
 コロナで先行き不透明な日々が続きますが、大きな目標を掲げて頑張りましょう。 
 When life gives you lemons, make lemonade.


2021年4月15日木曜日

4月号

 道後平野にも春が訪れ、新緑が輝きを増し、希望に満ちた季節を迎えました。正門をくぐり校舎へと続く坂道にも春の香りが満ちあふれております。県内においては新たなクラスターが頻発しており、感染力の強い変異ウイルスによる感染者も増加しております。8日より最大の警戒を要する「感染対策期」に入りました。繰り返しになりますが、これまで以上に危機意識を持って感染リスクを回避する行動をとらなければなりません。そんな中ではありましたが、4月9日に中学、高校合わせて123名の新入生を迎え、伝統校にふさわしい立派な入学式を行うことができました。今年の新入生は、新型コロナウィルスの感染への警戒という、これまでにない不安な環境下で入学試験を経験してきただけに本校への入学を心待ちにしていた気持ちが伝わってきました。式の中で特に中学、高校生の新入生代表の宣誓が大変力強く、感動いたしました。在校生の皆さんは、新入生に対して、自分自身の入学当時の頃を思い出し、親切に、温かい気持ちで歓迎してほしいと思います。そして、先輩として尊敬されるような手本になり、後輩たちに、東雲のよき伝統・品格・豊かな校風をしっかりと伝えてください。よろしくお願いします。
 始業礼拝でも触れましたが、校門の両側に書かれている英語についてお話します。まず左側には "Let only the Eager, Thoughtful, Reverent enter here."と書かれています。訳してみると「東雲で学ぼうとする者は、高い理想をめざし、けいけんなる信仰を求め、まじめに努力をするためにこの門をくぐる」となります。そして右側には "And go forth prepared to serve God and thy neighbors."「東雲で学んだ者は、深い信仰と広い学問を身に付け、高潔な人格を養って、社会に出、神と人に仕える奉仕の精神を豊かにして、この門を出て行く」と書かれてあります。この言葉の意味をかみしめながら、東雲生であることにプライドを持って、毎日登校してもらいたいものです。いよいよ2021年度が始まります。自分の目標達成に向けて頑張ってください。  Let's get started to achieve your goal.  You can do it!

2021年3月5日金曜日

3月号

 三寒四温に包まれて、どこからともなく別れの序奏を聞くような思いで過ごす時期となりました。菜の花や梅の花が咲き誇り、桜のたよりも聞こえてきます。コロナの感染症に関する特別警戒も、感染拡大が沈静化したとの判断で解除されました。しかしながら油断は禁物です。自分の行動が社会に影響を与えるということを再認識して、感染防止対策を忘れないでください。皆さんは今、学年末考査を終えてほっと一息ついている頃かなと思います。終業礼拝までの2週間、そして新学期までの春休みを、今年度の学習における弱点の補強や新しい学年に良いスタートを切るための準備期間として有意義に過ごしてください。
 さて、去る3月1日にはコロナウイルスの影響で規模は縮小しましたが、東雲らしい厳かな卒業式を行うことができました。式辞で私が話したのは、次の通りです。卒業生を待ち受けている社会は、大変厳しい状況にある。社会環境の複雑性が増し、次々と想定外の出来事が起こり、将来の予測が困難になってきている。中でも、夏の豪雨災害など地球温暖化に伴う気候変動や、全人類が今格闘しているコロナ・パンデミックなどは由々しき難題である。しかし、これらに遭遇することで、災害対策はどうあるべきかを考えたり、社会を歪ませているさまざまな問題に気づいたりすることができた。同時に、人と人とのつながりの大切さや、日常のかけがえのなさなども切実に感じさせられた。これから遭遇する問題にはすぐに正解は得られないかもしれないが、やるべきことは、デジタル化が進む社会に向けて情報活用能力を高めること。そして、様々な人々と出会い、交流し、見聞を広め、体験を豊かにすること。受身的な学びではなく、自分の目で確かめ、自分の頭で考え、判断すること。そういう本物の学びの経験を積み重ねていけば、自分の中に揺るぎない確固たる生き方を持つことができ、困難を乗り越えることができるということ。また、女性であるということだけで、頑張っても報われない男性優位の誤ったジェンダー意識と遭遇することがあるかもしれないがその時こそ、「高遠なる理想」「敬虔なる信仰」「真摯なる努力」「清純なる愛情」「私心なき奉仕」の校訓の下、女子校で培った心のしなやかさや共感力を土台にして、勇気を持って立ち向かって欲しい。そのことが必ずや日本を、そして世界を変える原動力にもなるということ。そして、式辞の終わりに、卒業生が高校1年生の時、私の英語の授業で学習した米国の詩人、サムエル・ウルマンの、Youth is not a time of life; it is a state of mind.「青春とは人間のある期間を言うのではなく、心のあり方のことだ」という英詩の一節を朗読し、生涯「青春」の気持ちを持ち続けて欲しいとエールを送りました。
 今年度の「校長室だより」には新しい試みとして英訳を載せました。1年間お読みいただきありがとうございました。


2021年2月2日火曜日

2月号

 コロナ禍に見舞われてもう一年がたとうとしています。県内においても感染拡大の抑止に向け、気の抜けない毎日です。「トリアージ」という言葉も聞かれるようになりました。これは、フランス語が語源で「選別」という意味です。このまま感染者が増え続けると、医療がひっぱくし、治療を受けられない人が出てきて、「本来死なずにすむ人が亡くなる」という極めて由々しき事態になるという「現場での振り分け」を意味するものです。そんな中、本県が発祥の「シトラスリボンプロジェクト」運動が全国的に広がっているようです。皆さんはこのことを知っていますか。黄緑色の手製のリボンを付けることで、コロナに対する中傷や差別をなくそうと訴える活動のことです。本校でもYWCAのメンバーがリボンをつくり、クローバーデーの際、ブースで紹介していました。校内にポスターを掲示しているのでご覧ください。趣旨に賛同し、行動に移したいものです。本校にとってホットなニュースと言えば、まず吹奏楽部の活躍が挙げられます。残念ながらこれまでコロナで主要なコンクールはありませんでした。年末には大街道で行われた「愛媛県下初の信号機設置65周年記念式典」で、寒い中ではありましたが立派に演奏しました。
 12月のアンサンブルコンテスト中予地区予選に出場し、4部門で金賞、2部門で銀賞と成果を上げました。中学生も高校生の大会に初出場銀賞と頑張りました。その後、ホルン3重奏が県大会に出場し、銀賞を受賞、「しのすい」力を発揮しました。高校バレーボール部は「春高バレー」全国選手権大会で、初戦に勝利しました。2回戦で昨年の準優勝校である大阪の金蘭会に惜しくも敗れました。私もライブ中継で見ましたが、東雲らしいプレイが随所に見られ、選手にとって悔いのない思い出に残る大会になったと思います。また、松山ユネスコ主催の「心の中に平和」作文コンクールでは、会長賞、南海放送賞はじめ優秀賞を含めて8人が受賞しました。先日、会長賞の中学3年村井綺星さんの「恵まれた環境に感謝」という作文を読ませてもらいました。発展途上国の子どもたちに目を向け、戦争や貧困、飢餓の中で懸命に生きる彼らと自分たちとを比較し、世界平和に思いをはせ、問題解決のためにSDGsの取り組みなどに触れながら、自分たちも何か行動に移したいという切実な気持ちが伝わってくる素晴らしいものでした。
 さて、「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る。」と言いますが、本年度も残り少なくなってきました。1、2年生は学年末考査の発表ももうすぐですね。それぞれが計画的に勉強して臨んでください。3年生は卒業を前にそれぞれがやるべきことを果たしてください。 All's well that ends well. So, be serious about everything in this term .


2021年1月8日金曜日

1月号

 明けましておめでとうございます。皆さん、有意義な冬休みでしたか。「一年の計は元旦にあり」と言われますが、新しい年の目標を立てましたか。いよいよ令和3年、西暦2021年の幕が開けました。昨年の世相を表す漢字は「密」でありました。新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの人が「3密」を避ける行動をしたことなどが理由であったことが想像されます。しかし、「密」には親しむという意味もあり、ソーシャル デイスタンスで物理的には離れるけれど、心の中では人とのつながりをさらに持ち、今年がいい年であるよう願う気持ちが込められているようです。
 イギリス滞在中、ホームステイで世話になった友人と毎年クリスマスカードを交換していますが、今年はコロナについて書かれていました。彼女が住んでいるイングランド南西部のサマーセットもコロナが猛威を振るっているようです。日本の北海道と同じ緯度に位置し、冬は大変寒いと聞いています。今年は感染対策で換気をするために室内もかなり寒くなり、常に厚着をするなど寒さをしのぐのが大変だと書いてありました。世界中どこも大変なのだなと思いました。日本も本格的に寒くなります。これからが正念場です。しかし、一度話をしましたが、コロナの感染は、これまで以上に、いつでも誰でも起こる状況になりました。そんな中、皆さんの友だちがあるいは先生が感染することがないとは言えません。そうなった時は、皆でその人をいたわり、温かい思いやりを持って早く良くなることを願う気持ちを持つことが大切です。ところが残念なことに未だに感染者をひぼう、中傷する事例があるようです。その人はコロナの感染だけでも大変なのに、その上、他人から差別を受ける。もう地獄ですね。どうぞ皆さん、自分が感染者になったときのことを想像して、して欲しくないようなことは絶対にせず、してもらいたいような行動をとってください。それが人間として大切な有り様です。
 さて、3学期は、一年の締めくくり、即ち、総仕上げの学期であります。1、2学期と違い、日数的には短い学期ですが、「本気でやれば」十分に使える時間があります。勉強はもちろんのこと部活動等の諸活動に東雲生としての自覚をもって、一人一人が、やれた、やったという成就感をもてるよう、早く正月の休み気分を一掃して、新しい年の第一歩を踏み出してください。高校3年の受験生にとっては、いよいよ大学共通テストですね。これまで蓄えた力が充分発揮できるよう願っております。また中学3年生は修了式、高校3年生は卒業式という人生の大きな節目を間近に控えています。まさに本校での3年間あるいは6年間の集大成とも言える時期となりました。「終わりよければすべてよし」という言葉がありますが、一人一人が「本気になって」、自分の目標の達成に向けて努力し、それぞれの学年の「有終の美」が飾れるよう切に願います。
Let's get started on your own goals.


2020年12月2日水曜日

12月号

 朝、校門をくぐり、さらさらと風に吹き飛ばされそうな落ち葉を踏みしめながら、今年も秋が来たなと感じていましたが、それも束の間、朝夕の冷えこみに冬の訪れを感じます。寒さが増すにつれ、コロナ感染者も全国的に激増しているようです。本県も例外ではありません。冬は乾燥しているため飛沫の水分が長く空気中を漂い、室内では換気もおろそかになり、そして、水が冷たいので手を洗うことが億劫になることなどもあり、感染リスクが高まるようです。校外活動での感染や家庭内感染の事例も出ています。普段からやっている、手洗いの励行、マスクをつけて、3密回避などの感染防止対策を徹底しましょう。そして抵抗力を高めるため、十分な睡眠や適度な運動も忘れないでください。
 そんな中、高校3年生にとってはいよいよ自分の進路を決定する、受験シーズンの到来です。今は、AO入試(総合型選抜)や推薦入試(学校推薦型選抜)の真っ最中、コロナで今年はオンラインでの試験が課せられる大学も多いようです。先日、3年生のあるクラスのHRの時間に、「受験生の心構え」について話す機会がありました。まず、受験は団体戦だということ。自分が合格しても、クラスの全員が合格するまで、皆で励まし合って頑張ることが大切だということです。志望校選択に関しては、Where to study よりも What to study が重要であるということ。そして、今から一番力がついてくるので勉強時間を確保し、受験日に合わせて学習計画を立て、それを実行に移すことなどを話しました。皆さんも参考にしてください。
 恒例の収穫感謝礼拝の後、表彰式を行いました。ウィズコロナで1学期は大きな大会やコンテストはありませんでしたが、2学期になり規模を縮小したり、無観客にしたりして開催されたようです。アーチェリー部は、これまでの全試合のほとんどで1、2、3位を独占しました。中学バレーボール部は市の大会では準優勝に涙しましたが、県大会で雪辱を果たし念願の優勝を勝ち取りました。ゴルフ部やバドミントン部もそれぞれ2位と大健闘。絵画やポスター、デザインなどの美術の分野でもたくさんの賞を頂きました。日本語や英語の暗誦コンテスト、俳句に挑戦し、受賞した生徒もいました。予定時間をオーバーするほど受賞者が多く感激しました。
 さて、学期末試験はできましたか。部活動はじめ、今学期のいろいろな取り組みにおいて成果は出せましたか。今こそ、学習はもちろんのこと学校生活を振り返り、改善に結びつけてもらいたいものです。コロナで世界が暗雲に覆われた2020年もあと少しですね。来年こそはと祈るばかりです。皆さんが楽しみにしている冬休みですが、コロナの感染回避のため不要不急の外出は避け、家族と共に有意義な時間を過ごしましょう!
Merry Christmas and all the best in the New Year!